Billboard live



音楽界の至宝が2013年のゴールデンウィークも華やかに盛り上げる!


サンバにより都会的で洗練された“新しい感覚”を持ち込んで、ジョアン・ジルベルトやアントニオ・カルロス・ジョビンらがボサノヴァを生み出したのが1950年代の中ごろ。そのボサノヴァを始めとする多彩なブラジル音楽の魅力を、よりポップかつ明快に世界中に伝えることに成功したのが、ピアニストのセルジオ・メンデスだった。

ブラジルでジャズ・ピアニストとして頭角を現した後に米国へ進出し、2人の女性ボーカリストを華やかにフロントに立てたブラジル’66を結成すると、ジョルジ・ベンの原曲をよりファンキーにアレンジした「マシュ・ケ・ナダ」(66年)が世界的大ヒットを記録。本国の才人たちのナンバーを積極的に取り上げる一方で、ビートルズやバカラックの名曲なども心地よいボサノヴァ・アレンジで聴かせて、90年代には日本の渋谷系ムーヴメントのなかでも再評価されたポップな名作を次々と発表した。

その後も、70年代にはスティーヴィー・ワンダーへの楽曲の提供なども手掛けながら、ソウル~ディスコの時代にも80年代ポップス~ブラコンの全盛期にも、時代の旬のサウンドを取り入れながら常に新しい“セルメン・サウンド”を提示。92年発表の『Brasileiro』でも本国の新旧ミュージシャンを多数起用した原点回帰的なアルバム作りで、その後のブラジル音楽シーンの活性化をイチ早く予見してみせた。

そして、世紀を跨いでからもブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アムと親交を深め、彼のプロデュースによってヒップホップ~R&Bシーンの先端を走るラッパーやシンガーが大挙参加した『Timeless』(06年)が異例ともいえる世界的大ヒットを記録。

2011年にはデビュー50周年、“ブラジル`66”結成45周年(2011年時)のアニヴァーサリー・ベストをリリースし、50年間の輝かしいキャリアを見せつけた。ヒストリーとリアル・タイム・ミュージックを生きるレジェンドを堪能できるプレミアム・ステージ。

 来日公演情報

 LIVE REVIEW : 2010.5.19[wed]-5.22[sat] @Billboard Live TOKYO

ラッパーも参加、まさに“現役”の貫録

 ステージ上の69歳、60年代から数々の伝説を作ってきたセルジオ・メンデスは、まるで音楽が大好きな少年のよう。5月のビルボードライブ東京で、“現役”であることを見せつけるライブを披露してくれた。二人の女性シンガー、ラッパーと共に登場したセルジオは、トレード・マークの帽子とさりげなくお洒落なシャツ姿。バックの演奏に乗って、踊るようにキーボードの前に座るや、軽やかなメロディーを奏で始める。

「コンバンワ!今夜は、ボサノヴァから、ブラジル’66やブラジル’77の曲、そして最新アルバム『ボン・テンポ』のナンバーまで楽しんでください。」そんな自らの紹介の通り、ブラジル’77時代のナンバーでスタート、『ボン・テンポ』のオープニングを飾った「エモリオ」、おなじみの「ヒキガエル(THE)FROG」」・・・と新旧のナンバーを自在に演奏。

ブラック・アイド・ピーズの参加で話題となった『タイムレス』以降のラッパーをフィーチャーしたナンバーではラッパーのH2Oが大活躍。さらにパーカッションのGibiは、カポエラのダンス、絶妙なパーカッション技も披露してクラブをわかせる。

本編のラストは、最新ヒット「ユー・アンド・アイ」からお待ちかねの「マシュ・ケ・ナダ」。これは新旧どちらのアレンジで?と思ったら、しっかりとラップも交えた『タイムレス』の最新アレンジで披露。まさに“現役”の自信とプライドが満ちていた
 


【Billboard JAPAN特集】ビルボードライブに届く爽やかなラテン・ミュージック

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