ビルボードライブスタイル

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---「ピュア・プレジャー・フォー・ザ・ピアノ」を作成するきっかけは何でしたか?

2年前ニューオリンズに行った時に始めてエリスと会って、二人で話している時に突然僕が思いついたアイディアでした。唐突に、それもピアノのデュエットのレコーディングのプロポーザルなんて難しいだろうと思っていたのですが、即答で「GREAT IDEA!!」と言ってくれました。ただその後、東日本大震災への義援金、そしてハリケーンカトリーナから7年も経つのにまだ復興できてないニューオリンズへの義援金を募るためのアルバムにしたい!と提案したところ、再び「素晴らしい!」と即答してくれました。

---ずばり「エリス・マルサリス」とは?

「レジェンド」の一言です。彼の長男のブランフォードとはバークリー音大の時からの親友ですが、ブランフォードやウィントンの様な最先端のJAZZをクリエイトし続ける素晴らしい音楽家を育てた、正にジャズ界のドンです。ニューオリンズというとデキシーランドが出て来ます。確かにニューオリンズではデキシーというスタイルのJAZZのメッカですが、そのデキシーの全盛期においてエリスは既にモダンジャズを演奏していたそうです。常に一つ先を歩き続けている、真のアーティストです。

---東京ジャズで共演されましたがその時の何か面白エピソードはありますか?

昨年の東京ジャズに出演予定だったオーネット・コールマン氏が体調不良で急に来日できなくなり、僕がまとめ役を務めるジャムセッションが行われました。その時に「Rambling」というオーネットの曲を演奏したのですが、参加したメンバーがストレートJAZZ系の音楽家が半分、ファンク系の音楽家が半分、という様な編成になり、キーボードだけでもエリスとジョー・サンプルがピアノ、それに僕がハモンドオルガンで参加。そこにギターのRay Parker Jr.と、あの山岸潤史さんが参加。その時にエリスが聞かせたピアノソロは、それはめちゃくちゃファンキーなピアノで、周りのミュージシャンもビックリするのと大喜びで大変。それは79歳という年齢を感じさせない素晴らしいプレイでした!


---今回のライブは、もちろんアルバムを主体とした形になると思うのですが、どのような内容になりそうでしょうか?
アルバム制作の時も、殆どの曲をその場で決めてレコーディングしたので、今回のステージもひょっとするとステージ上でコールする曲も出て来るのではないでしょうか?もともとJAZZクラブでのライブはその場で曲をコールする事が非常に多かったのですが、近年はオリジナルの曲を演奏するバンドが多く(自分も含めて)、ある意味JAZZの醍醐味が減っていた様な気がします。今回のステージは聴きに来て下さった皆さんと一緒に作り上げて行きたいと思っています。


---今回の公演を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。

とにかく最高にリラックスした空気の中で、自由に、そして暖かく、そしてアメリカの本物のJAZZの本来の楽しさを感じて頂けるライブになると思います。今こうやってこのコメントを書いている僕も、どんなライブになるか本当に楽しみです。日本ではもうあまり生で聴く事のできないエリスの本物のJAZZを一人でも多くの方に聞いて頂きたいと思っています。ビルボードライブ大阪でお会いしましょう!

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