ビルボードライブスタイル

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ブルー・ナイルとして最後にリリースしたスタジオ・アルバム『High』から早9年、初となるソロ・アルバム『Mid-Air』が昨年リリースされたばかりですね。近年では、時間をかけて作品作りを行うことが希少になりましたが、完璧に満足出来る作品を作り上げる為に“その瞬間”を待つことは重要だったのでしょうか?

音のスケッチを作り終え、100日間ほどかけレコーディングを行った。スケッチは、突如として私の前に現れたものだった。無意識に…と言っても過言ではないだろう。この作品の中核にあるのは、当初浮かんだアイディアに忠実でいるということだ。自分が満足できる“瞬間”やアイディアに後押しされてこそ、この作品の可能性を信じることが出来た。なので答えは、イエスだね。


今作は、ブルー・ナイルの瑞々しく音彩豊かな作品に比べ、とてもミニマルですね。これは意識的に探究したかったことだったのですか?

これについても最初に浮かんだアイディアに忠実でいた。個々の曲にはその曲ならではの真実味があって、ミニマルな部分は曲の情緒的な部分に合っていると感じる。


今作では、バンドとして求めらるサウンドや時間などのプレッシャーを感じることなく、自由に創作活動を行えましたか?主に自宅で制作を行ったのもプラスになったのでは?

イエス!完成間際までリリースすることは考えていなかったので、誰の期待に応えなくていいオープンな環境で制作を行うのは貴重だった。スタジオで簡単にミキシングを行う以外、家で制作できたことで特にリラックスできたし。でも家がスタジオのようになってしまったけれどね。 :)


ソロでのパフォーマンスにおいては、詞がより迫真的で真実味が増して伝ってくると感じるのですが、これは意識的に?

ありがとう。そう言って貰えると嬉しいよ。詞や音楽が自分だけのことにならないように、自我を捨ててパフォーマンスすることは心掛けている。そうすることによってオーディエンスと自分の間に共通の場が生まれると感じるので。


アルバムのアートワークもとても興味深く、個人的にはロバート・ロンゴによる「街の人々」のシリーズを思い浮かべました。

私もまったく同じ意見だ。失われた理想や秘めた真実を追い求めることなど、少し漠然としたイメージが伝えることが出来たらいいなと思っていた。デザイナーもその趣向に理解を示してくれて、いい作品が出来上がったと思うね。


イギリス国内でもグラスゴーは1位2位を誇る良質な音楽の産地だと感じるのですが、街のどのような部分がこれを培っていると感じますか?

両親のそばを離れない為に、今でもグラスゴーに住んでいるよ。確かに良質な音楽が数多く輩出されているが、それが何故かという具体的な理由は分からないな。まっすぐで正直な街だとは感じるのは確かだ。それは住んでいる人々の気質にも反映されていて、とてもストレートで社交的な人が多いね。


では、ファンが一番気になっているブルー・ナイルとして新作をリリースする可能性は?

いつでもあると思いたいね。


最後に5月の来日公演は、どのようなライブになりますか?

東京でライブをするのを楽しみにしている。前に1度訪れたことがあるが、また絶対戻りたいとは思っていたから。パフォーマンスは、 私とヴォーカルとピアニストによる控えめでシンプルな構成になるよ。




全ての曲が、春がテーマとういうわけではないが、春を連想させる曲をセレクトしたよ。

"Harvest Of The World" by The Isley Brothers
"Strawberry Fields Forever" by The Beatles
"Stir It Up" by Bob Marley
"Lovely Day" by Bill Withers
"Girl From The North Country" by Bob Dylan


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