Billboard Live TOKYO / Billboard Live OSAKA
1年間、数々のライブに足を運んでくださった[ライブの達人]に、
印象に残っているライブ、そして2013年への期待を語っていただきました。


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BETTY WRIGHT

ALLEN TOUSSAINT
 2012年に観た中で特に印象に残った公演はベティ・ライトかな。初めて彼女の大ヒット曲「クリーン・アップ・ウマン」をラジオで聴いたのはかれこれ40年前なのでもうちょっと高齢の人を予想していたぼくがびっくりするほど、エネルギー溢れる若々しい感じでした。今どき珍しい大きなアフロ・ヘアもまさしく昔のままで、超ファルセットの高域でも全く狂いのない音程の素晴らしさに感激しました。よく考えると、最初に聴いた時の彼女はまだ10代だったわけです。
 同じ世代のキャンディ・ステイトンも、もっと南部ソウルの素朴な雰囲気を持っていますが、やはりとても充実したライヴでした。ゴスペルに根ざした彼女の歌の巧さにつくづく惚れました。
後は、予想以上に聞き応えがあったのがリトル・フィート、そして予想通りに素晴らしかったのがドクター・ジョン、また名盤「サザン・ナイツ」を初めて丸ごと再現したアラン・トゥーサントは企画そのものがどんぴしゃり。ぜひ今年もあのような企画を立てていただきたいです。スティーヴン・スティルズのマナサスなんていいだろうな.....
 来年早々に出るホセ・ジェイムズの新作”No Beginning, No End”はそうとう良かったです。ちょっとブラック・ミュージックの新しい可能性が感じられる作品です。ライヴでも聴きたい!
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
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 マリーナ・ショウ、マーカス・ミラー、ブーティ・コリンズ、今井美樹、山中千尋……など、2012年も数多くのショーを楽しめました。特別に感激したのはバート・バカラックです。中学1年生の時、初めて買ったレコードがバカラックの『明日に向かって撃て!』のオリジナルサウンドトラックでした。その中の「捨てた家」は自分の中ではエヴァーグリーンです。9月のビルボードライブのショーでも、「遥かなる影」や「アルフィー」などとても温かい演奏でした。途中で1フレーズだけバカラック自身が歌う、そのつたなさすら涙が溢れるほど素敵でした。同じ時代に生き演奏や声を聴けたことは一生忘れないと思います。2013年の来日を期待するはロジャー・二コルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズです。最新作『マイ・ハート・イズ・ホーム』のコーラス・ワークは1968年の名盤『ロジャー・二コルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ』にも劣らない美しさでした。
神舘和典(音楽ライター)
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 気が付いたら、ビルボードライブさんがオープンしてからもう5年。改めて本当におめでとうございます!ビルボードライブさんに初めて足を運ばせて頂いたのが2007年のジョーの公演。それ以来何度も足を運ばせて頂き、沢山の興奮を味わわせて頂きましたが、2012年特に印象に残ったステージはSWV。SWVのデビュー時を知らない世代なので、今年15年振りにリリースしたニュー・アルバムを引っさげての来日公演は、やっと彼女達のリアルタイムな姿を見れた気がして、より親近感を覚えてしまいました。来年は、自分がディレクションする海外アーティストをビルボードライブさんにて来日公演を実現する!それが1つの目標です。一度は生で見てみたいアーティストはグレン・ジョーンズ。今でも歌っているのであれば、甘酸っぱかったソウル・フォー・リアルや、テヴィン・キャンベルなんていう懐かしい名前の方達のライブも見てみたいです!
西崎信太郎 (ディレクター)
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2012年印象に残っている公演
ボビー・ウーマック/アーロン・ネビル/キャンディ・ステイトン/エリック・アンダースン(いずれもビルボード)。ボビーは2/22の公演。「?」の多いちぐはぐなステージだったが、「動くボビー」を見られただけで良しとするか。5/14のアーロン、甘い歌声が健在で素晴らしかった。でも、腕時計をちらっと見て帰っていくのって……。淋しかったな。6/30のキャンディ、ちょっと声量が落ちた感じがあったが、情の深い歌が胸にしみる。9/5のエリック・アンダースンがベスト。「ブルー・リバー」からの曲ばかりを演るステージで、すべての曲が、生まれたての新緑のように瑞々しい。感謝と自信に満ちあふれたエリックの姿に、涙が出た。
2013年期待・待望の公演
アン・ピーブルスとグラディス・ナイトをぜひに来日希望。
2012年リリースのベスト作品
寺尾紗穂「青い夜のさよなら」
近藤康太郎(朝日新聞/記者)
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2012年印象に残っている公演
8/19 幕張メッセ / The Cardigans
少年/少女の頃から知っている家族のようなバンドが大人になって、素敵なライヴを見せてくれました。
2013年期待の公演
Big Bad Voodoo Daddy / アメリカでメチャクチャに人気のモダン・コンテンポラリー・スウィング・バンド
Super Bowl でもパフォームするくらいの凄まじいパフォーマンスです。
2013年期待のリリース
ウルウル・サマー/ Ulrik Munther 間違いなく彼は天才です。間違いなく世界中で人気者になります!!セカンド・アルバムが13年春にリリースですよ。
M(Nippon Columbia 洋楽担当)
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 2月のグラミー賞授賞式、音楽の祭典を翌日に控えたロサンゼルス。飛び込んできたのは、ホイットニー・ヒューストンの悲報でした。授賞式では、急遽追悼のコーナーが設けられ、ジェニファー・ハドソンが♪I WILL ALWAYS LOVE YOUを熱唱。音楽界の歴史的出来事の中行われたグラミー賞を観覧できたのはひじょうに貴重な経験でした。悲しい最期となったホイットニー、彼女が登場したのは80年代でした。ビルボードライブ東京のステージにも、同時期に登場し活躍したアーティストがたくさんパフォーマンスを行いました。なかでも、クリストファー・クロスとトニー・ハードリー(スパンダー・バレエ)、リチャード・マークスはすばらしい歌声で、素敵なパフォーマンスでした。30年経った今でも、当時と変わらない歌声や演奏を披露してくれるアーティストたちの至近距離での名曲に感動しました。そして、来年もっとも観たいのは、マリア・マッキー。ローン・ジャスティス時代も含め、大好きなシンガーです。2回来日しているんですが、これまで見逃しているだけに、ビルボードでのライブひじょうに楽しみです!今年は、ボブ・ディランが「テンペスト」を発表。これが彼の最高傑作かと思うほどの素晴らしいアルバムで、70歳を過ぎた今も新たな挑戦を続けるリビング・レジェンドに驚きました。アーティストは、死ぬまで現役なんです。
菊地茂広(テレビ・プロデューサー)
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HOWARD JONES

TONY HADLEY
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 今年は単独で30公演以上は拝見致しました。その中でも特に印象に残っているライブは、2月に行われたハワード・ジョーンズ!実は、この公演はビルボードライブさんとコラボさせて頂き、昨年の夏辺りから共に企画し、実現致しました。これまでにない連動ができたことが個人的には嬉しかった。ライブ前には、ハワード本人がスタジオに遊びに来て頂き、楽しい番組収録もできました。さらに送り出しのビデオも作り、会場で上映もさせて頂きました。その夜は、まさにBACK TO 80’s!多くのファンも喜んだことでしょう。そんな夢の空間を、また来年も実現したいですね。克也さんとゆかりの深いアーティストといえば?ヒューイ・ルイス、ライオネル・リッチー、シンディ・ローパー等など・・・キリがないですね。ベストヒットUSA的にはザ・カーズとかもいいですよね?あるいは当時のヒットチャートを賑わしていたバンドたちが日替わりで登場!夢が広がりますね~。(笑)
川岸才門 (BS朝日「ベストヒットUSA」プロデューサー)
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 トニー・ハドリーのライヴが素晴らしかったですね。10代がエイティーズだったので、スパンダー・バレエはずっとライヴを見たかったバンドなので、トニーのソロとは言え、スパンダー・バレエのヒット曲の数々を生で聴けたのは最高でした。しかも声量たっぷりで現役感バリバリでした。今後は、これもエイティーズですが、ABC(マーティン・フライのソロでも)とかゴー・ウエストとか、見てみたいですね。今年シングルとして、一番気に入った楽曲は自分の担当というのもありますが、今年のユーロビジョン・ソング・コンテスト2012で優勝したロリーンの「ユーフォリア」です。彼女のデビュー・アルバム『ヒール』は素晴らしいですね。彼女の初来日公演が2月に見られるというのは本当に今から楽しみですね。
道島和伸(ワーナーミュージック・ジャパン)
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 2012年、ビルボードライブ大阪で17もの公演に足を運びました。番組で紹介しているジャズの Keiko Lee やエリック・アレックサンダーからファンクのタワー・オブ・パワーやロックのプロコル・ハルムまでと本当に幅広かった。
ジャズで特に良かったのは、小曽根 真が率いたトリオ。ベースのクリスチャン・マクブライドとドラムのジェフ・ティン・ワッツとの息が恐ろしいほど合い、グルーヴ感あふれるステージを聴かせていただいた。また、今年で3年連続出演を果たしたヴァンガード・ジャズ・オーケストラも素晴らしい演奏をされた。今年、初めて出演したピアノ奏者ジム・マクニーリーのアレンジとオリジナルメンバーであるジェリー・ドージアンをフィーチャーしたアンコール曲は特に良かった。
個人的にエリック・アレックサンダーと共演したピアノ奏者ハルロド・メイバーンとお会いできて良かった。
2013年、期待している出演者はレジェンドのエリス・マルサリスと恒例の熱帯ジャズ楽団。
クリス(FM COCOLO “World Jazz Warehouse” DJ)
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 スザンヌ・ヴェガ、ベティ・ライト、クリストファー・クロス、ドン・フェルダー、アーロン・ネヴィル、ABBA-JAZZ、アラン・トゥーサン、プロコル・ハルム。。。いろいろ見せてもらいましたがとりわけやっぱり‘R&B’のベティちゃんやアーロンはん♪中三の3学期にリアルタイムで聴いたアーロンはんの「恋はきどらず」をナマで真近に聴けたという充足感。そして高三の時に輸入盤で1stアルバムを購入してたベティちゃんにナマで接することが出来た達成感(詳細は世界一ためになる私のブログを:http://goo.gl/xoxUa)。ご両人ともカヴァー曲のセンスがGoodでおそれイリヤのクリヤキン(古っ)。それに高齢なのに現役バリバリで今後の私の人生にも希望の光が(ほんま)。来年も多彩な顔ぶれが続々。洋楽で見てみたいのはリサ・ローブ、S・エティエンヌ、ミーターズ、レベル42、バルタン、ボノフ&ウェッブ、マン・トラ、オサリバン、シーナ。。。あ~忙し、あ~忙し(古過ぎ)。
上柴とおる(音楽評論家)
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 幸運にも毎年たくさんのライブを観ることが出来るのですが、今年も素晴らしいライブを数多く観ることが出来ました。
 毎年フジロックは楽しみにしていますが、今年もUKのアーティスト勢のライブを堪能することが出来ました。エネルギッシュなライブを魅せてくれたエルヴィス・コステロ、“マッドチェスター”シーンで一世風靡したストーン・ローゼス、そして私の大好きなバンドの一つ、ザ・スペシャルズ。スター・ウォーズ in コンサートでは、映画の名シーンの数々と音楽を生で体験できたのも素晴らしかったです。
 でも今年観たライブの中で一番特別だったのは、バート・バカラックです。子供頃から彼の音楽の大ファンでした。彼が作曲した名曲の数々、そしてそれらを演奏するアーティストは後を絶ちません。彼と故ハル・デイヴィッドの作曲コンビは音楽史に残るものです。東京での公演が、彼が亡くなってしまってから数週間後だったということもあり、彼へ捧げるトリビュート・メドレーを演奏したのはとても感動的でした。ライブを観て、改めて彼のヒット曲の多さを実感しました。それもすべて、現在は84歳になった彼によって書かれた曲。
 音楽が心に響き、涙を誘うというのはいいものです。今回のライブでは、今までに泣いたことが無いほど泣いてしまいました。だからこのライブが今までで観た中で一番印象に残っているライブの一つで、今年一番のライブだということを確信しています。
 2013年は、大好きなグループの一つ、スティーリー・ダンのライブが観たいです。今まで観たことがないので、もしビルボードライブで観ることが出来れば嬉しいですね。
ガイ・ペリマン(InterFM DJ)

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